どうせ仕事をするなら、肉体労働よりもオフィスでホワイトカラーな仕事がしたい!
そんな風に思って仕事を探してみたものの、そういう求人で求められる人材って、たいていは
- 大卒以上
- Word・Excel・Powerpointが使える方
- PCを使った業務経験がある方
みたいに無理ゲーな募集条件を掲げていて、ハードルが高すぎるというのが現実ですよね。
当時何のスキルも持っておらず、高卒で半ニート・半フリーターみたいな生活をしていた僕も、この募集条件のハードルの高さに絶望していました。
未経験が許されるのは新卒採用のみで、中途採用は即戦力を求められる日本。
一度新卒採用のレールから外れると、未経験からホワイトカラーになるための道が完全に閉ざされてしまうのが現実です。
いくらやる気があっても、そもそもの入り口がなければ働いて経験を積むこともできませんよね。
でも、そんな完全に詰んでいた状態からでもオフィスワーカーになる方法がありました。
それが正社員型の派遣社員になるという選択。
当時の僕は、高卒で半分ニート・半分フリーターみたいな状態でしたが、
今では正社員型の派遣社員になったことで、PC作業が中心のオフィスワークが中心となり、もちろん年収も上がって結婚することもできました。
もう、年末の宴会ラッシュで戦場と化した居酒屋のキッチンに立つこともなければ、真夏の日照りにひたすら耐えながら二号警備の交通誘導のバイトする必要もありません。(※経験談)
というわけで今回は、この正社員型派遣という働き方について紹介します。
正社員なのに派遣とはどういうことか?
派遣社員というと、一般的には非正規で不安定なイメージが強いですよね。
でも、実は派遣には登録型と正社員型の2種類があり、正社員型は登録型に比べて比較的安定した働き方となっています。
違いをまとめると下記のような感じ。
登録型派遣 | 正社員型派遣 | |
---|---|---|
雇用期間 | 有期 | 無期 |
給与 | 時給制 | 月給制 |
賞与 | 無い場合が多い | ある場合が多い |
正社員型派遣、常用型派遣、特定派遣・・・色々と呼び方はありますが、ほぼ同じものです。
※特定派遣は、法改正で今は無くなりました。
要は、正社員×派遣という働き方で、派遣会社に正社員として入社し、客先に派遣されて労働力を提供するという働き方になります。
給料は基本的に月給制なので、ゴールデンウィークやお盆休みなどで休んでもお給料は減らないし、無期雇用なので、派遣契約が満了して次の派遣先が決まるまでの間も、多少目減りはするもののちゃんとお給料が出ます。
なぜ正社員型の派遣がオススメなのか?
理由は以下の3つです。
- 普通の正社員より入社しやすい
- 収入が登録型派遣より安定している
- スキルアップできる
正社員型派遣は、募集条件が他のオフィスワーク系の求人に比べてゆるい場合が多く、比較的入りやすいです。
特に入りたい業界が未経験で、普通の正社員募集では面接にすらたどり着けないという場合は、正社員型派遣を足掛かりに、経験を積んで転職で再挑戦するという戦略もとれます。
運が良ければ、自分の学歴や実力では到底正社員では雇ってもらえないような企業で働けることもあり、エリート達の働きぶりを間近で見て盗んで自分のスキルを大きく伸ばすことも可能。
安定した月給で安心して研鑽を積むことができるのが魅力ですね。
ピンハネについて思うところ
よく派遣業に対する批判であるあるなのが、所詮ピンハネでしょという意見。
確かに、派遣先から派遣元へ振り込まれるお金に比べたら、実際に労働力を提供した自分の手元へ残るお金は、半分以下になります。
僕個人が抱いているざっくりした感覚では、ひと月あたり60万円が派遣先から派遣元へ振り込まれて、お給料として派遣社員に振り込まれるのは20万円くらいでしょうか。
残りの40万円は会社にとられるわけですが、これをピンハネと表現してしまうのはナンセンスだと感じます。
なぜなら、派遣先で派遣社員が働くのは会社にだってコストがかかることだからです。
スキルアップのための研修や派遣先を確保するための営業活動、派遣社員の労務管理に、諸々の手続きや情報共有のために使う社内システムの開発・運用・・・などなど
どこの会社だってそうですが、そこそこの規模の会社であればこういった間接業務は必ず発生し、そのコストは売り上げから出さなければ会社が回りません。
派遣社員が派遣先で稼いでくるのは自分の給料ではなく、売り上げなのです。
物を作って売る会社の社員が、自分が上げた売り上げと同じ額を給料で貰えないのと同じことだと思っています。
とはいえ年収の上限には限界がある
ただ、ピンハネではないにせよ、派遣にはそのビジネスモデル故の、年収の限界というものがあります。
どういう事かというと、派遣会社は
一人派遣すると月60万円売り上げ
二人派遣すると月120万円を売り上げ
三人派遣すると月180万円を売り上げ・・・・
という具合に、派遣社員の人数を増やさない限り売り上げが増えない構造になっています。
もちろん、派遣社員の実力によっても多少売り上げは変動しますが、そう大きくは変わりません。
なので、とても単純に言ってしまえば、上の例において自分の月給が、売り上げの60万円から管理コストを引いた額以上になることはあり得ないという事です。
これが派遣という業態でなければ、上のように社員の数に比例して売り上げが増えるというわけでもありません。
例えば、製造業であれば単純に作った物がどれだけ売れたか?
で売り上げが決まるので、10人で作った物が月に1000万円の売り上げを出したとしたら、一人当たり100万円の売り上げを上げたことになります。
派遣業ではどこまで行っても月平均60万円の売り上げなのに対し、月100万円でも200万円にも売り上げをのばせる可能性のある製造業とでは、そこに従事する社員への年収の伸び方が大きく違うのは構造的に明らかなのです。
なので、お金をもっと稼ぎたいという人は、ここでの経験を脚がかりとして転職していくのがいいでしょう。
まとめ
- オフィスワークをしたいニート・フリーターは比較的入りやすい正社員型派遣を狙え
- とはいえ年収の伸びしろには限界があるので、お金がたくさん欲しい人は派遣で経験を積んで転職を検討したほうがいい
以上!
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