昭和の時代にはモーレツ社員と呼ばれる人たちがいた。
家庭や我が身を顧みずに、会社に四六時中尽くす社員のことらしいが、現代の社畜と何が違うのか?
気になって調べてみました!
モーレツ社員とは?
まずは言葉の意味から。
半ば私生活をなげうって、会社に人生を捧げると表現できるほど、猛烈に仕事に打ち込むサラリーマンを指した言い方。 いわゆる高度経済成長期の日本において、なりふり構わず会社のために尽力する会社員の姿を形容した言い方。
weblio辞書
猛烈社員や企業戦士とも呼ばれている。
最近の日本では、働き方改革やワークライフバランスという言葉が叫ばれ、長時間のブラック企業的な働き方がだんだんと問題視されるようになってきましたが、
戦後の高度経済成長期の日本は、亭主元気で留守がいいというフレーズが流行するほど、
妻は家を守り、夫は家庭のために外で猛烈に働いて、たくさん残業してたくさん稼いでくるのが良しとされる社会だったようです。
だから、モーレツ社員というのはかなりポジティブな言葉なんですね。
社畜との違い
まぁ、現代の僕たちから見たら、それって会社の奴隷たる社畜をいい感じに言い換えただけじゃね?ってなるわけですが、
時代背景と労働に対する見返りが現代とは全然違うわけですね。
高度経済成長、バブル、終身雇用、年功序列、退職金、etc・・・
この時代のサラリーマンたちは、会社に忠誠を誓って働いてさえいれば、どんどん豊かになることができたわけです。
大量生産、大量消費の時代。
物を作れば売れる時代。そして売ればお給料がたくさんもらえる時代です。
でも、こんな時代も長くは続きませんでした。
1990年代(平成初期)のバブル経済崩壊後は年功序列などの日本的経営に変化が起こり、サラリーマンが企業のためにすべてを犠牲にして働いても賃金が上昇せずに整理解雇に遭うようになった。リストラによって会社に対する「忠誠心」を失わせる結果ともなった。
Wikipedia
平成~令和の現代。
働いても働いてもなかなか賃金の上がらない時代になりました。
- 低賃金のまま何年も長時間労働 ⇒ 社畜
- 賃金が毎年大幅upするけど長時間労働 ⇒ モーレツ社員
そりゃ、同じハードワークでもイメージが全然変わってくるのは当然と言えます。
仕事が好きな人も、そうでもない人も、どうせ働くのであれば見返りの少ない長時間労働は避けたいですよね。
見返りが少ないだけならまだしも、サービス残業や自爆営業を強制してくる会社も世の中にはあるようです。まさに現代の奴隷ですね。
発生しているはずの人件費(コスト)が見えなかったり、発生しなかったはずの売上げが乗ることになるので、見せかけの生産性だけは良くなりますが(^^)
このような背景があって、プライベートを犠牲にしても出世を優先する働き方から、仕事もプライベートも良い感じのバランスを目指す、ワークライフバランスを大切にする働き方に変わってきたというのは、当然の結果だろうなと思います。
まとめ
- モーレツ社員は、「家族のため」猛烈に働いてたくさんお金を稼いできた。
たくさん働けばその分豊かになれる時代だったので、猛烈に働くことができた。 - 社畜は、たとえ猛烈に働いても見返りが少ないので豊かにはなれない。
たくさん働いても豊かになれないので、ほどほどに働いて、プライベートを充実させることで家族と幸せに生きたいと願う人が出てきた。
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