簿記2級とはケタ違いの難しさと言われている日商簿記1級に、2級ギリギリ合格レベル(72点合格)の実力だと、どのくらい通用するのかを検証してみた。
今回検証をやってみようと考えた理由は、簿記1級の勉強に今後入る上で、本番のレベルを一度味わっておきたかったということと、簿記2級の知識だけで1級の問題を解くという経験は、2級に合格したばかりの今しかできないということ。
1級の勉強始めちゃったら出来ない企画なので、今しかない! と思ってやってみたよ。
試験科目や試験時間の違い
ここでちょっと、2級と1級の違いについて少し解説。
日商簿記2級の試験科目は下記のとおりで、90分の試験
- 商業簿記
- 工業簿記
一方、日商簿記1級の試験科目は下記のとおり90分ずつの試験で、合わせて180分になります。
- 商業簿記、会計学 90分
- 工業簿記、原価計算 90分
パッと見た感じ、1級は科目が増えているように見えますが、実際には会計学も原価計算も商業簿記や工業簿記の延長線上的な内容らしく、3級→2級の時のような、まったくの未知の分野(→工業簿記)が増える感じの試験ではないので、案外いいところまでイケるかもしれないという密かな期待を持ちつつ、
ルールは以下のとおりでやってみようと思います。
- 本番と同じ試験時間でやる
- 第158回の過去問を使用
- 解答は予備校が発表しているものを使用
ちなみに、1級の合格基準は合計で70%以上という点は2級までと同じだけど、1級の場合は4科目のどれか一つでも40%未満になったら即不合格らしい。
得点源となる分野をあまり偏らせすぎると詰むってことですね。
商業簿記・会計学
一通りの出題形式を見てみると、大問構成は商業簿記が2問で、会計学が3問。
商業簿記は残高試算表に連結会計。会計学は決算書に関する問題に、用語書かせる系の問題が目立つ感じです。
個人的に衝撃的だったのは、仕訳問題がどこにも無いこと。
3級でも、2級でも、商業簿記でも工業簿記でもあんなにお馴染みだった仕訳書かせる問題がどこにも見当たらない…。
やはり1級レベルともなると、基礎問レベルを本番で問う事は無く、決算書をきっちり作れるかみたいなところを重視しているのだろうか。
ただ、問題内容の読解自体は2級までの知識があればそこそこ読める。何を問われているか分かる感じです。
ただし、内容が何となく理解できるってだけで、解けるかというとまた違う。
解答するためには、1級の範囲で学ぶ知識のピースが足りなくてなかなか解答できる問題が無い感じ。
というワケで、商業簿記・会計学は下記内訳で50点中、合計2点という結果になりました!
- 商業簿記 1/25
- 会計学 1/25
工業簿記・原価計算
大問構成は、工業簿記が2問で、原価計算も2問。
こちらもやはり仕訳問題、登場しないんだなというのが第一印象。
ただ、商業簿記・会計学と違うのは、比較的2級までの知識で解けそうな問題が多いということ。
問題に取り組んでいる時も、商業簿記・会計学だと、これどうしたもんかなって具合に、どう解けばいいか方針が見えずに手が止まることが多かったが、工業簿記・原価計算だと具体的に問題を解くために手を動かせている。
実際に、これは結果にもちゃんと表れていて、工業簿記・原価計算は50点中、合計9点という結果になった。
- 工業簿記 4/25
- 原価計算 5/25
商業簿記・会計学に比べたら、だいぶ健闘したね!
結果まとめ
というワケで、結果は100点中、11点!
- 商業簿記 1/25
- 会計学 1/25
- 工業簿記 4/25
- 原価計算 5/25
合計は70点に届いてないし、どの科目も40%未満だし、今のところ受かる要素はゼロって感じですね!(笑)
ただ、受験勉強っていうのは、自分の実力を知った上で、目的地と今の実力のギャップを埋める作業。
目標としている受検日、2022年6月まではまだまだ時間はあるので、残りの時間で約60点分のギャップを埋められるよう、日々精進しようと思います!
というワケで、2級ギリギリ合格レベル(72点合格)の実力で日商簿記1級に挑戦すると、11点しかとれないというのが今回の検証の結論でした!
2級合格から1級を目指す同志の皆さん、心して1級の試験対策に挑みましょう。
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